2014/09/08

「君も動物博士になろう バク・カピバラ」 上野動物園・真夏の夜の動物園

上野動物園8月のイベント、夜の動物園開催期間中に行われた
飼育員さんによるバク・カピバラについてのお話。

夕方、バク・カピバラ舎で行われ、大人数のギャラリーが集まりました。
数分遅れての参加になってしまい、後方から拝見する感じになってしまったため、よく聞こえなかった部分もありましたが、面白いお話聞くことができました。

もはや、やり残した夏休みの宿題状態...(苦笑)ですが、
以下はお話の内容です。


カピバラさんについてのお話


泳ぎが得意。走るのは速いけど、疲れやすいので、天敵などから隠れたりするのには、走るより水の中へ。
カピバラは、ネズミの仲間で、世界最大のネズミで、体重はだいたい40~50kg。

特徴として、上顎からすごく長い前歯が2本生えていることと、
オスにはモリージョという、目と鼻の間にテカテカしたこぶのようなところに臭腺(しゅうせん)があり、ここからにおいを出し、壁や木などにごしごしつけてマーキングをする。大人のオスほどにおいが強い。


アメリカバクさんについてのお話


アメリカバク特有の特徴は、たてがみがあること。(日本の動物園でポピュラーなマレーバクにはない)

バクは、4種類とされてきたが、昨年12月に新種が発見され、5種類となった。新種はアメリカバクに似ている。
まだまだ分からないことが多い動物。

アメリカバクに限らずバクの特徴は、顔では鼻と上唇がくっついており、
鼻はエサなどたぐり寄せたり、水に入ったとき鼻だけ出して呼吸できる。

夜行性のため、視覚よりも暗闇に適した嗅覚と聴覚が優れている。
体は、ずんぐりむっくりの、なすのような体つきで、密林や藪の中での生活に適した体型になっている。
密林のような場所では突起物がないほうが都合が良いし、短い手足の方が進みやすいため。

バクは、2000万年前からこの顔・体で、進化していない。

マーキングはおしっこでする。オスは5m、メスは1mほど飛ばすことができる。

水との関わりが大切で、水の中でトイレをし、動物園ではト イレ専用の水桶がある。これがないとバクによっては便秘になってしまったりする。

バクは年々数が少なくなっている。肉や革を取るための密猟や、密林自体が少なくなっていること、
他の動物よりカリスマ度が低く保護されるようになったのが90年代と遅いため。



飼育員さんは、最後に、バクという動物がいることを少しでも多くの人に知ってもらい、頭数が減らないようになってくれたらと思います、 と締めくくりました。


そんな様子をダイジェストで。



登場するのは、カピバラのソル君とアメリカバクのラムちゃんです。


アメリカバク
カピバラ
上野動物園
2014.8.15

2014/09/06

パンダの目

パンダの目は、周りが黒い毛になっているので、よく見えないことが多いのですが、
先日、サンディエゴ動物園のパンダカムを見ておりましたら、
よく映っていました。

Sandiego zoo, panda cam 2014.9.2

いつもはこんな感じで、目の表情が分かりません。
(でも、どことなく美味しそうに食べているように見えるのは気のせいか...)

そして、
バイユンさんは、こんな顔だったんですね~。




ドリームワークスの映画「カンフーパンダ」の主人公ポーを思い出してしまいました。
レディに失礼だったかな!?

そして最後は、おまけ。
綺麗な歯並びと、すごーく美味しそうに見える一枚。

2014/09/03

キリンの角

細長い首、細長い足、模様、大きな目...
などなど、見た目だけでも興味をそそられるところ満載のキリンさん。

キリンの頭部を見ると、角が数本生えています。
角の上って、どうなっているのかなぁ?と思っていたのですが、
こんな風になっておりました。

登場いただくのは、野毛山動物園のそら君です。



ちょうどごはんの時間だったようで、ギャラリーに近いところで葉っぱを召し上がっておりました。
角のサイドに長い毛が生えていて、てっぺんには長い毛は生えていていないんですね~。
そら君はオスですので、成長していくにつれ、角の長い毛はなくなっていくものと思われます。

ちなみに、上野動物園のひなた君はそら君のお兄さん、父上は今は亡きテビチ君、母上もまた今は亡きマリンさん。


ただいま2才。

ちゃんとかっこよく撮ってよね~、と言われそうな...
なんたって、そら君は、お嫁さん募集中だから...ね!

2014/09/01

動物園も人口減社会 読売新聞

将来、動物園から飼育動物が減り、見れなくなる動物が出てくる問題は以前から度々取りあげられていますね。
今日の読売新聞の朝刊では1ページを使って、この問題についてイラスト付きでとりあげられていました。
以下はざっと要約です。


YOMIURI INFOGRAPHICS 2014.9.1 17ページ
見る  動物園も人口減社会

少子高齢化は人間社会だけでなく、国内の動物園でも進んでいて、将来はゴリラや象は激減、2030年にはペルシャヒョウやマカロニペンギンは絶滅する。
背景には、野生生物の厳格な国際取引制限を定めたワシントン条約や、新興国での需要による動物の購入価格高騰が影響している。
動物園の取り組みとして、JAZA(日本動物園水族館協会)は、希少種の血統登録を作り、飼育情報をデータベース化、全国の動物園から適合ペアを判定して繁殖計画を進めたり、海外では珍しい動物とトレードで海外から希少種を導入したりしている。
動物園の入園者数は年々減っており、厳しい環境にあるが、一方で、動物園は絶滅に直面した動物たちの種の保存の役割も担っている。





国内動物園などの飼育数

1990年 ラッコ:93頭 / アフリカゾウ:63頭 / ニシゴリラ:49頭 / マカロニペンギン:57羽 / ペルシャヒョウ:8頭
2010年 ラッコ:34頭 / アフリカゾウ:46頭 / ニシゴリラ:23頭 / マカロニペンギン:20羽 / ペルシャヒョウ:6頭
2030年 ラッコ:10頭 / アフリカゾウ:  7頭 / ニシゴリラ: 6頭 / マカロニペンギン:  0羽 / ペルシャヒョウ: 0頭