2014/11/13

釧路駅にて。 〈北海道の動物園をめぐる旅 その26〉

釧路市動物園を満喫し、これからバスに乗り、釧路駅に向かいます。

動物園の正門から出ますと、すぐ目の前にバス停があります。
阿寒バスの阿寒本線・リフレ線の、16時5分のバスに乗ります。


16時5分。
バスは来ません。それらしきバスが通ったのですが、通過して行ってしまいました。どこか経由して、戻ってくるのだと思われます。
5分ぐらい経過したところで、バスがやってきました。

乗車いたします。
バスは空いていました。予定通りですと、40分ぐらいで釧路駅に着くようです。

途中のバス停で、乗る人も降りる人もいなかったので、止まらずに通り過ぎましたが、すぐ停車し、乗車口のドアが開きました。
どうしたのかな、と思いましたら、高校生ぐらいの女の子が2人乗ってきます。
乗り遅れそうだったので走ってきたのを、バスの運転手さんが見つけて、ドアを開けてあげたようです。
乗ってきた二人に、運転手さんが声をかけます。
「びっくりしたよ。君たち、○○にいた子でしょう?」と心配してあげていました。きっと、この前にどこかでこの二人を見かけたのでしょう。
親切な運転手さんです。

牧歌的な風景から、だんだん道幅が広くなり、ビルやお店などが増え、時間的に見て、そろそろ到着のようです。

JR釧路駅らしき建物が見え、バスが停車しましたが、車内の運賃電光掲示板には釧路駅のバス停名である「釧路駅前」と出ていません。
降りていいのか確信が持てないので、運転手さんに確認してから降りようと、降りる人達の列が終わるまで、待っていました。
すると、あの途中で遅れて乗ってきた女の子二人が降りる番になったのですが、彼女たちはICカードが使えると思い、乗るときに乗車券を取らなかったようでした。
運転手さんは、「ICカードは使えないんだよ。乗ってきたのは○○からだと分かるから...うんぬん。」と説明し、相談にのってあげておりました。
ちょうど次に聞こうと、女の子たちの後ろに立っていたのですが、そのやり取りが生徒思いの学校の校長先生と生徒の会話みたいだなぁ、と思いながら待っていると、運転手さんが気がついて、「先にどうぞ」というようなしぐさをされたので、ここが釧路駅か確認し、降りました。
女の子たちとの運転手さんの話しぶりが、とても親身な感じでしたので、そういう土地柄なのかなぁ、と思いつつ、釧路駅構内へ参ります。
ちなみに、バスの運賃は、870円でした。


みどりの窓口は改札すぐ横にあり、帯広に向かうべく、19:02発のおおぞら12号の切符を買います。
事前に、インターネットからも利用できるJR北海道の予約サービスに登録しておいたので、窓口に行かずとも購入出来たのですが、駅まで来たので、窓口を利用することにしました。
釧路から帯広までは、高速バスの利用という手もありますが、運賃は安いですが時間がかかってしまうので、今回は時間優先で電車を利用します。

窓口のお姉さんに、「混んでいますか?指定席にした方が良いでしょうか?」と質問したら、素っ気なく「その時の状況ですから、分かりません。」と言われてしまいました。
初めての場所だし、迷子になって出発時刻ギリギリになってあたふたするのも嫌だったので、指定席にします。
JR北海道では、季節によって料金が違い、本日までが繁忙期の少々高い運賃で、明日より運賃が安くなる期間です。まぁ、つまり指定席にしたので一番高い運賃を選択したことになります。

切符も購入しましたし、まだ時間がありましたので、夕食には少し早いですが、夕御飯を食べようと思います。

釧路名物はいろいろあるようですが、釧路のソウルフードとして、スパカツなるものがあるそうで、その評判のお店に行きたいと思います。

夕方ともなると、冷え込んできましたので、少し着込みまして、出発です。

釧路駅から辺りを見回しますと道路が何本もあります。地図で確認し、目的地方面へ歩き始めました。10分ぐらい歩きそうです。

少し歩いたところで、気がつきます。
この通りはさっきバスから見たような...

大きい通りなので、バスの路線にもなっているのでしょう。ということは、もっと手前でバスを降りれば、10分も歩かず済んだことに気がつきましたが、後の祭りです。参考までに、後から調べましたが、「十字街7丁目」というバス停で下車が良いようです。海沿いの繁華街に近いバス停です。

どんどん歩くうち、辺りは暗くなってきました。
釧路の人達は、これはふつう歩く距離なんだろうか?と思いつつ、ひたすら歩き、大きい通りから少し入ったところに目当てのお店がありました。

その名は「レストラン泉屋本店」。
スパカツが美味しいのだとか。
1階と2階があり、2階が禁煙席でしたが、表のドアから入ってみると、2階への階段のところに「2階貸し切り」とありましたので、禁煙席が良かったのですが、1階の方に入ってみます。

懐かしい感じの洋食屋さん?


夕食には少し早い時間なのでお客さんはあまりいらっしゃいませんが、飲み会風の男性の3人連れ、この方々は見るからに地元のおじさん達、それから、年配の女性2人連れの方々、それぞれ召し上がっておりました。

窓際の角の4人席のテーブルに案内され、メニューを見ます。
サイドメニューにサラダが載っていたので、注文するとき、お店の方に、サラダの大きさを伺ったのですが、まぁまぁ大きめ、と言われ、食べきれないと悪いと思い、スパカツだけ頼みます。

炭水化物とタンパク質と脂質...だけ...

と頭によぎりましたが...
そこは置いておいて、待っている間、デジカメとタブレットを出して、見たりしていました。


ほどなくして、店員のお姉さんがスパカツを持ってやって来ました。
鉄板のお皿にジュウジュウと熱いスパゲティが盛られています。
店員さんは、「はねるので」と一言添え、テーブルの真ん中辺りにお皿を置いてくれました。

これがスパカツかぁ、と鑑賞する間もなく、


見ると、店員さんの予告通り、お皿の回りのテーブルにソースがみるみる飛んでいきます。


そして、大惨事が...


非常に熱いらしく、想定以上にソースが遠くまではねる!!! のです。
繰り返しますが、店員さんはお皿をテーブルの真ん中に置いてくれたのですが、


膝の上辺りで手に持っていたカメラ、
テーブルの端の方に置いていたタブレット、

両者にソースが被弾です。
ミートソースですよ!付着するといろいろ厄介な!!!

その光景を見て、もちろん、ちょっとパニックです。

あわてて、テーブルの反対端の遠くの位置まで、スパカツを移動、バッグからウェットティッシュを取りだし、カメラとタブレットに付いたソースを取り除きます。
タブレットはまだしも、カメラは当たりどころによっては、ねぇ?考えるのも恐ろしいですが、幸い背面のモニターに付いただけで済みましたので、不幸中の幸いです。

ウェットティッシュ様様です、と思いながら、一通り綺麗にした後、他にも、被弾していないか、身の回りを確認します。
洋服に少し付いた以外に被害はなさそうなので、ようやく、向こうに押しやられていたスパカツに、とりかかかります。


しばし放置しましたが、まだまだ熱そうです。スパカツ恐るべし。


はい、こちらがスパカツ。

アツアツの鉄板のお皿の上にスパゲティ、トンカツ、ミートソースが順に乗っています。

ミートソースは、くどくなく、かといってあっさりし過ぎでもなく、どこか懐かしい感じのする味です。
そして、カツですが、まるまる1枚分のっていまして、それほど油っぽくなく、ミートソースともよく合います。ミートソースとカツの組み合わせだと、すごくこってりとしたイメージですが、実際食べてみると、見た目ほどくどくはありません。

そして、完食です。

実は、あまり揚げ物が得意でないので、完食出来るかなと思っていましたが、
心配無用でした。

余談ですが、
地元のおじさん達のグループの方々は、次々といろいろな料理を大盛りでオーダーしておりまして、
釧路の方々にとっては、ホントにこれぐらい(量)で当たり前なんですねぇ、と垣間見た気がしました。

満腹になりましたし、お会計をして、外に出ます。

スパカツ、928円(税抜860円)

ごちそうさまです。美味しくいただきました。

時刻は18時。あたりはもう真っ暗です。


そこで、はたと、思い浮かびました。
(脳に栄養が行ったからかも)
さっき見たデジカメは、なんで電池があんなに残ってるんだっけ?
予定では、こんなに残ってないはず...


そして、思い出したのです。計画していたイベントを一つ飛ばしたことに。

近くの幣舞橋から、日没を見るのをすっかり忘れていました。
この日の日没は、17時過ぎでしたが、予定としては、橋まで行って、釧路自慢の夕日を見ながら日が沈むのを見ようと思っていたのですが...
どうも体内のエネルギー不足で、知的好奇心より食い気が念頭にきてしまったようです。

しかし、思い返してみれば、バスは遅れてきたし、いろいろ手間取ったし、そもそも、日没に間に合わなかったかも...


...ということに、したい。(願望)


まぁ、手前のバス停で降りればそんなに歩く必要もないと分かったし、次回への教訓ということで。
(次回がいつなのか分かりませんが。)

電車の出発時間には充分まだ時間があり、橋の方へ行っても良かったのですが、もと来た大きい通りに出て、橋があるべき方向を見ると、橋は視界にはありません。
目の前の広い道路を見るに、少し気が遠くなり、駅までの距離と橋まで行く距離を思い浮かべ、さらに気が遠くなり、近くにあるはずの観光商業施設にも寄らず、そのまま釧路駅に向かうことにしました。


歩きながら、行くときも気が付いていたのですが、アナウンスがずーっと聞こえるのです。
どこかのお店の宣伝なのかな、と思っていたのですが、よく聞くと、公共案内の呼びかけでした。
通り沿いにスピーカーから市からのお知らせが流れているって、なんか真面目っていうか、律儀っていうか、釧路の皆さんは、これいつも聴いてるんですね~、
と、帰り道は、そんなことを考える余裕もあります。
(体内エネルギーも補充しましたし。)

釧路駅に着いたのは、18時20分位。
改札の外にある待合室で待つことにします。待合室は、椅子はほとんど埋まっていて、けっこう待っている人が多いように思いました。
なんとか座って、待ちますが、思うことは、

この時間的余裕があるんだったら、橋を見学できたなぁ、

です。ただ、今日は1日ほとんど歩き通しでしたので、

もう歩くのは限界だなぁ、

というのが、客観的事実。
ですので、座りながらぼけ~っとしていたら、乗車のアナウンスが聴こえてきたのもすぐでした。

待合室を出て改札の方へ行くと、折り返し電車のためか、大勢の人が改札から出てきています。
そんな中、いよいよおおぞら12号に乗ります。
車内清掃に時間がかかるのか、ホームで少し待ちます。
けっこう寒かったので、乗車開始が待ち遠しいばかりです。
清掃の方々の最後の一人が降りると、乗車開始です。

ホームで待っている人の人数で、うすうす気付いていましたが、
車内は、ガラガラで、乗客の皆様は2人席を一人で独占状態です。
このぶんでは、指定席ではなく、自由席でも良かったみたいです。

約1時間30分後、次の目的地、帯広駅に到着しました。
電車から降りるとき、乗車を待つ人たちの列ができているのに気がつきました。帯広駅から乗車するお客さんは多いようです。

駅を出ると広場になっており、釧路駅の時と同じように、道が何本もありました。
地図を眺めて、方向を定め、目指す宿泊地へ向かいます。
8時半を過ぎたところでしたが、通りには飲食店(飲み屋さん)が並び、まだまだこれからという雰囲気で、それなりに活気を感じさせます。

コンビニに立ち寄った後、無事に今夜の寝床に到着です。
コンビニに立ち寄ったのは、小腹が空きそうだったので、少々食べ物を調達したかったから。
どうやら、泉屋さんのスパカツは、良質な油が使われているようです。胃もたれもなく、順調に消化されております。


明日は、おびひろ動物園へ参ります。


date:2014.9.30






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